放課後Kiss
「…っ…」
そんなリナから微かに、息の呑む声が聞こえた。
…多分。
泣きかけてる?
そう思った俺は、軽く話題を変えてみた。
「…てか。人のキスをタダ見して、そのまま逃げるんだ?」
口角を上げて、リナに言う。
「…な…っ、それは…っあんなとこでそんなのするから…っ」
そんな俺の言葉に、反抗するリナ。
…あーあ。
なんだ、コレ。
こんな些細なことが、なんか嬉しくて仕方ない。
…なんて。
…俺も、とうとうどうかしたのかも。
そう思いながら、そんな自分に呆れて微笑した。
…その時。
「…ごめん。…もう、邪魔しないから…」
グッと俯いて、リナはポツリとそう言った。
…は?
「……何、ソレ」
邪魔?
…あぁ。そっか。
リナは、俺と麻由美を“邪魔”したと思ってんだ?
…本当、邪魔だよ。
…もし、あの時リナが来なかったら、自分の気持ちにさえ気付いてなかった。
そう思うと、はぁ…、とタメ息がでた。