星の王子様

ピリピリピ。ピリピリピ。
「ん…」
目覚し時計の音に華は目を覚ました。
「また見ちゃった…」
うるさい目覚し時計を止め、ベッドから這い出し着替えを始める。
あれから一年も経つのに、何度もあの時の事を夢に見る。忘れられないあの人。
「会えるかな」
あの人が着ていた同じ制服に身を包み、華は鏡の前に立った。
ポニーテールに結った髪を揺らし、幼い顔が嬉しそうに笑う。
と、一階から呼ぶ声が聞こえた。
「はーなー。朝ご飯出来たわよー」
「はーい」
華は一階へと下りて行った。