騎士戦争


場違いな発言だとは重々承知しているが、言わずにはいられなかった。


こいつはこうして多数の仲間を殺した。現時点でこれほど殺したのは彼くらいじゃないだろうか。

そのことと、剣をまじえてわかった彼の実力が、ロッシュの口を動かした原因だった。


金髪がいれば、次の戦いでの戦死者はずっと減るはずだ。


考えれば考えるほど、ぜひとも欲しい人材。自分の部下に、という条件がつくが。


それに、男とはもっと戦ってみたい。純粋にそう感じる。


さて、金髪がどういう反応をしてくるのかと思えば、彼はただ呆気にとられているようだった。


そんな目で見るなよ、と言おうとしたが。


睨まれているのに気づいた。当たり前か、そうため息を小さく1つ。


「……あー、そんな怖い顔すんなって。女にモテねぇぞ」


少し前から笑っていたが、ここでまた次の笑いの波がくる。


こんな戦場で、二度目の不釣り合いな言葉。


敵にこんなことをするのも、しようと思うのも初めてのことだった。


「何だってんだよ、一体」


返答がきた。


なんだ、部下にはなってくれないのか。


残念に感じてガキっぽく毒づいてしまう。
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