姫のさがしもの。


目を瞑る私。



…でも、

やっぱり彼は
1センチ手前で
ピタッと止まった。


彼の息がかかる。


もう、唇は触れそうなのに

なかなか触れてくれない。


じっと私は目を瞑って
彼のキスを待った。



・・・・・


彼はまだ動かない。


「やっぱりダメだね」

彼はフーッと
ため息をついて

私のおでこに
チュッとキスをして

私から離れた。
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