姫のさがしもの。
優希は困った顔で
黙ってしまった。
「優希〜…
私、宮岸さんが
好きって言ってくれて
やっと自分の気持ちに
正直になれたんだよ?
栄太ともこれで
きちんと終わりにして
宮岸さんを
100パーセント好きに
なれる気がしてるのに
…彼は私と
一線を置きたがるの。
私、また栄太と別れる
決心が鈍るよ…」
優希はまだ
黙ったままで
うーんと小さく唸っていた。
「ねぇ、優希?
私、今、栄太と
別れたら
後悔するかな?」
優希は言葉にして
また唸った。
「うーん…」