姫のさがしもの。
彼はそれからも
何度も私にキスをした。
まるで、
これまで我慢してきた
気持ちを
一気に爆発させるように。
何度も何度も
彼は深くて甘いキスを
し続けた。
―暫く経って
気がつけば、
辺りはもうすっかり
暗くなっていた。
「…そろそろいこっか」
彼のその言葉で
私はフワフワとした
感覚のまま
おぼつかない足取りで
彼に手を繋がれながら
大階段を一歩ずつ降りた。
…私たちは無言だった。
彼が何を考えているのかは
わかんないけど
少なくとも私は
興奮のあとの
醒めやらぬ感覚のまま
無心で彼のとなりを
歩いていただけだった。
すると、
急に彼はピタリと足を止めた。