姫のさがしもの。
「宮岸さん…
なんで今日は
キスしたの?」
「姫夏が可愛すぎて
我慢できなかった。」
彼はそう答えた。
「今まで
絶対に
してこなかったじゃん…」
「ごめん。
俺、ずっと姫夏と
キスしたかったよ。
でも我慢しなきゃ
いけなかったんだよ。
キスしたら
何かが変わってしまうって
言い聞かせてきたから」
「…うん、何度も聞いた。
それで、
何か変わった?」
「うん、
もっと姫夏が
愛しくなっただけだった」
「それは…
だめなこと?」
「ううん、ダメじゃないよ。
仕事の関係があるし
姫夏には簡単に
キスしちゃいけないって、
俺が勝手にルールを
決めてただけ。
実際は何もダメなことなんて
無かったよ」