姫のさがしもの。


「…何もしないって

約束したから」




彼はそう言って

近くにあった
テレビのリモコンを
掴んで


スイッチを入れた。






…彼は真面目なのか

何なのか、全然わかんない。



確かに約束はしたけれど…


途中でやめちゃうなんて、


私のこの興奮状態を
どうしてくれる!?



「宮岸さん、

何考えてるか
全然わかんないよ」



テレビを観ながら
アハハと笑う彼に

私は問いかけた。



「ん?なんで?」


彼はあっけらかんと
答える。




…なんで?じゃないでしょ!


さっきのアレは
なんだったの!?


何もしないつもりなら

あんなに優しくて
激しいキスなんて…

しないでよー…。。。
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