†シークレット・ラブ†
「もう、大丈夫なんですか?」
その瞳は
まっすぐと
あたしの瞳を
まるで
心の奥まで見透かすような瞳で
見つめた。
その瞳にドキン…としながら
「はい、大丈夫です。」
と、作り笑いをした。
そんなあたしの
心の奥を
やはり見透かすように
「何か…あったんですか?
教室、休んでたから…気になってたんです。」
あっ…そうだった…
あたし
今日、教室行かなかったんだ…
「大丈夫です。
急に、急用が入って行けなくて…
すみません、連絡もしないで、あたし、休んでしまって…」
「いえ、それならいいのですが…
大丈夫なら…
それで…」
少し俯きながら
そう言う彼の言葉が
ヤケに切なく感じた。
この感情はなに?
また彼に触れてみたくなるこの手がなぜか寂しくて
冷たい空気を掴むように手のひらを握りしめた──…。