†シークレット・ラブ†


「ねぇ。」



「なに?」テレビを観ながらボーと返事をする誠司。



「うぅん。なんでもない。」



「なに?何かあるんじゃないか?」



横目でチラッとあたしを見た



「うぅん…疲れてるみたいだね。」


「まぁね、仕事が山積みで、参ったよ」

「そう…」



「悪かったな。」


「えっ?何が?」



「お袋、また急に来て。」

「うぅん。いいよ。あたし、お義母さん好きだし。」


「そうか、ありがとう。」




そう言うと、また誠司はテレビを見始めた。



その横顔に少し寂しさを感じながら、それ以上、話しかける事をやめた─…




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