少女のヴァンパイア
リベルはキルギスの髪を優しく撫でて、
優しく呟いた。
「キルギスはいい子だよ。
ずっといい子だ。
優しくて、思いやりがあって、自分よりも他人を優先する優しい子だよ。」
キルギスはリベルの胸に顔を埋めて
思いっ切り泣いてた。
リベルは優しく抱き締めていた。
「どうして人間に恋をしたの?
人間に手を出すことがいけないのは、リベルが一番よく知っているでしょ?」
しばらく泣いて、
落ち着きを取り戻したキルギスが聞いた。
「そうだね。
僕が一番よくわかっているのかも知れない。
それに今のこの生活は僕らにとっては夢のような生活だ。
僕らが夢見てきた…僕たちの家だ。」
リベルは一言一言考えているように言う。
「…なのにどうして?
ヴァンパイア元帥って地位は私達がやっと手に入れたのに…やっと…帰る場所が出来たのに。」
リベルがキルギスを抱き締める腕に力が入った。
「確かにその通りだよ。
でもね?
僕は…恋をしてしまったんだ。
イオラって言う女性にね。
さっきキルギスが言ったように僕はあいつと同じことをしようとしているかも知れない。
でもね、愛してしまったんだ。
愛しくてたまらない。」