_残酷すぎるキミ_[短編]
「えっ?いきなりとか…無理だよ。」
だけどそんな言葉、彼にはきかない。
「はーやーくー」
だだをこねる子供みたいに言う彼。
そして私は小さな声で名を呼んだ。
「…ひ、なた」
すると、彼の表情はふっと柔らかくなり、
「よく出来ました。ふふっ、これからは二人の場所だね」
そう言って図書室を出ていった。
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これが、
日向と私が初めて言葉を交わした日のこと。
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