大陸の冒険 アダナレロと天空の島
「そうだね。ここまで来たからには最後までやらないとね。」
僕は震えながら言った。本当は少しこの先が怖かったけど、でもこの冒険で自分の心が強くなりそうな感じがした。きっとみんなも何かを感じているんだと僕は思った。
「村長。ドキンの森は長いの?」
リームさんが村長に言った。
「いや、そんなに長くはないはずじゃ。ただ仕掛けがたくさんあるのじゃ。」
村長が言った途端に足に何か縄のような物を引っ掛かった。すると村長の周りの四方から網が村長に迫ってくる。そして村長は編みに捕まってしまった。
「村長!」
みんなで一斉に叫んだ。
「この通りじゃ。」
村長は自分が引っ掛かった事に悲しく思っている様子だった。
「もしかしてここ…ドキンの森?」
僕は周りを見ながら言った。すると歩きながら話していた内にいつの間にかドキンの森に入っていたみたい。
「確かナイフがあったような。」
そう言ってリームさんはカバンからナイフを取り出そうとしたときに
「待ちな!」
どこからか声がする。
「村長は俺たちが人質としていただく。」
リームさんは僕たちを後ろに下がらせ、札で村長が捕まった網の先端をズバッと切る。そして僕はポシェット
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