電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
一生忘れないと思う。今日の出来事を。
「もしかしたら、マカフシギの仕業かもね。」
「マカフシギ?」
「あっ、美希にはまだ、話してなかったよね。あるお話なんだけど、―――。」

〔2015年。世界は大不況の中から抜け出せないままでいた。そのとき、ツンツンこと、美希のおじいちゃんが電脳世界。通称電界を作り、この悟洲都町に導入する形で使われた。その時、何故か知らないけど、ツンツンは急に倒れて、病院に運ばれた。〕
「確か、そのまま意識不明でしょ。」
「え…あ…実は、そのあと、息を引き取ったの。」
「え!」
廃校の中学校に智美ちゃんの声が響き渡った。
「ちょっと、声デカイよ。」
「あぁ、ごめん。それにしても、そんな話を聞いたことないよ。あれから?」
「てっきりみんな知ってたのかと。私は何にも聞かされてなかったから、知らなかったけど。」
「まあ、話し戻すね。」
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