電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
それは良いけど、私、電界に詳しくないからバンパイルって言っても何の事だか分からないよ」
と、私は言った。
「そ、そうだったな。あのさ坂村」
と、忠君が言った。
「な…何?」
と、私は言った。
「確か梅林町から引っ越してきたって言ってたよな。電界って本当に無かったのか?」
「…うん。私が小学4年まで住んでたけど、電界なんて無かった。そもそも、そんなものなかったし。コンビニだって2、3店舗。スーパーマーケットなんて1店舗しかなかったから。…電話だって携帯なんて無かった。そう言えばお父さんがよくバーチャフォンいるかって聞かれた事もあったっけ」
と、私は覚えている事を忠君に話した。
「バーチャフォン?そう言えば坂村のバーチャフォン最新版だったよな。同じクラスメイトの愛海が言ってた」
「え?愛海って誰?」
私は言った。
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