妖魔03(R)〜星霜〜
扉を開けると、妖魔が3名とチェリーが一人。

一般兵はいない。

だが、一人だけが妖魔達に対峙している。

人間ではない者、大剣使いのハンスだ。

兵士が一斉射撃を行えば瞬時に終わるはずだが、人間と弾の節約か。

ハンスは俺達にはまだ気付いていない。

しかし、このままでは時間の問題だ。

ハンスの回復能力がどれくらいの物かは解らない。

必ず復活するとなれば、面倒だ。

このまま、出て行くべきなのか。

「お前ら、生き残りだってなあ」

「ギャハハハハハハ!まだこんだけご馳走が残ってたなんてなあ」

二匹の獣は、相変わらずだ。

「お前らが、やったのか」

男の妖魔が問いかける。

「ギャハハハハ!人間の血と違ってよお、美味かったぜえ。特に、子供と女は格別だったなあ!」

「待て!」

解りやすくて安い挑発だ。

しかし、その安い挑発も効果はあったようで、チェリーの親の制止を無視し、問いかけた男の妖魔が変鎖を解いた。

男の妖魔は大蛇となりて、襲い掛かろうとする。

近づけば、確実に死ぬ。

「殺させるか!」

まだ気付いていないのなら、見てるだけでは駄目だ。

自分の魔力と寿命を使い、ハイスピードで行動を行う。

光を使う事に慣れてきたが、もうそろそろ撃てなくなるところまで来ている。

「お前が、死ねえええええ!」

俺は、ハンスに向かって掌を向け、光を放った。
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