妖魔03(R)〜星霜〜
「お前は、どうやって島まで来たんだ?」

俺は話しを続けた。

「飛行機でビュビューンとね」

そうか。

船だけではなく、飛行機も使用可能か。

同盟の退魔師であるなら、恐れる事はない。

だが、顔がバレている以上は、ちゃんとした方式が通用しない。

「この先についてから戻る方法を考えないと、いけねえな」

子鉄は真剣な眼差しを崩さない。

「丞ちゃん、アタシはあんたのおかげで、一歩踏みとどまれている。でも、アンタはどうなの?」

「俺は以前の俺じゃない。仲間を傷つける者がいるのなら、俺は容赦しない」

「それでいいわけ?」

「いいわけねえよ。でも、俺は子鉄ちゃんみたいに考えて相手を無効化出来るほど強くはない。だから、殺られる前に殺るしかないんだ」

「丞ちゃん」

「誰かを守るためという理由もあるけど、一番は死にたくないからだ。能力を使ってる今、矛盾はしてるけどな」

そう、自分の命を守らなければ、誰かを守る事は不可能。

しかし、同時に狙われた場合、俺はどちらを守るのだろうか。

「さっきのように命乞いをしていても?」

「信用に足らない者ならな」

「見抜けるの?」

「わからねえ」

その時の状況によるだろう。

ハゲの場合は、二度も襲い掛かってきたという理由があるから解りやすかった。

最後の情けで、殺してはないけどな。
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