純愛 ~守りたい~

『集中治療室の前には、長いイスが置いてあるんです。長時間、中にいたご家族の方が、外に出て休めるように。ご家族様専用ってわけでもないんですが、集中治療室の方に来る方は限られてますから…。院長の許可がおりれば、そこまでは入れると思いますよ?』


受付の人は言った。




そのあと、付け足すように、


『そういえば、院長の息子さん。夏津紀さんでしたっけ?』


ときいてきた。



『あ…はい。』


あたしが答えると、



『内緒に出来る?』


受付の人は、あたしに言う。





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