眠れる森



ボソッ
「私も殴りたかった・・・・」



その言葉にレオが少し驚いた顔をしたが、シルクに表現はなかった





「その耳かっぽじってよく聞いてね。
暫く将軍がいなくて自由にやってたみたいだけど、俺が今日からあんた達の上に立つシルク。・・・納得がいかない奴は直接来ればいいよ」




野次を飛ばしてた男達に言い放つ





「私はその補佐です。シルクみたいに優しくはしませんよ。・・・・・私に意義がある奴は死ね。もっとも、シルクに意義がある奴は殺します。」




途中からは地を這う声




「それじゃ、俺が優しくした意味がないだろ。…ま、俺に意義があって来る奴は覚悟しといた方がいいよ。話し合いなんて生易しいこと、俺はしないから」


「以上です。何か質問は?」


「まて。その前に彼女を紹介してやって」


「そうですね。彼女に手を出した奴も殺しますから」

「・・・・・もういい。
彼女は治癒選抜前線戦士で、あんた達より遥かに強いから。治療に見せかけて殺されたくなかったら、下手にかかって行かないでね。俺は助けるないよ」




ニッコリ冷めた笑みを添える





驚いた。
レオの方が一見温厚そうに見えて、案外シルクの方が温厚なのかもって思ったけど違ったみたいね…補佐より冷たいんじゃないかしら・・・?




「シルク、のびてる者はどうします?殺します?」


「殺すなら、川に捨てとけば?
この時期なら、勝手に凍死するでしょ」


「どうせなら問題を起こした、厨房の窯に入れます?」


「ん?それは反対。
溶けた肉がこびり付いて、窯が使い物にならなくなる」




えっ…注目するのはそこ?



「クリア、実力を見たい。」



哀れんだ目で男たちを見てると、突然話かけられハッとする




「はい、こちらも軍の実力を把握」

「言葉、崩せ」


「…じゃあ、実力を見たいから兵とヤらせて」


「・・・・ヤる?」


「シルク、ニュアンスが違います。分かりました。8時に東の森に」





用件を言うと、2人はサッサと鍛練場を出て行った







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