復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
チャイムが鳴り、美術教師、山形が教壇に立つ。
黒染めを一度もしたことがないような白髪を髪飾りでいつもひとつにまとめており、いつも大きな赤い筆箱を持ち歩いている。
山形は、細い目をして生徒たちの人数を数えていた。
「ちょうど偶数人数ね。今日は二人一組になり、お互いをデッサンしてもらうわ。自由に組んで、隣同士の席に座ってちょうだい」
みんなが、いっせいに席を立ち、あちらこちらから話し声がする。
「はい、静かにねー」と山形は、手を叩いた。
奈々子は教科書を持ったまま、突っ立っていた。
自由にしていい、という決め方だと、いつも自分が一人だけ残るので、奈々子はそれがイヤでたまらなかった。
黒染めを一度もしたことがないような白髪を髪飾りでいつもひとつにまとめており、いつも大きな赤い筆箱を持ち歩いている。
山形は、細い目をして生徒たちの人数を数えていた。
「ちょうど偶数人数ね。今日は二人一組になり、お互いをデッサンしてもらうわ。自由に組んで、隣同士の席に座ってちょうだい」
みんなが、いっせいに席を立ち、あちらこちらから話し声がする。
「はい、静かにねー」と山形は、手を叩いた。
奈々子は教科書を持ったまま、突っ立っていた。
自由にしていい、という決め方だと、いつも自分が一人だけ残るので、奈々子はそれがイヤでたまらなかった。