復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
そこで、奈々子は重大なことに気づいた。
マリが頭を打って、血のついた赤レンガがそのままだ……。
おまけに、愛華が電気のスイッチをつけるため、壁を触っていたので、べったりと指紋が残っている。ドアノブにも、マリの通学カバンにも。

あのときは、逃げるのに夢中で、そこまで頭が回らなかった。
トイレへ戻り、指紋を全部ふき取るべきだろうが、そんな気力と勇気はわいてこなかった。

――マリの死体が見つかったら大騒ぎになるだろう。警察が来て、色々調べたら、奈々子たちのしたことだとばれるに決まっている……。

色々考えていると、結局、明け方まで寝ることができなかった。
< 74 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop