俺様のカゴの中
目が泳いでる。



あぁ、快感だ…。



「社長、あまり飲まれますと奥様に怒られますよ」

「あぁ、そうだった」

「また倒れられたら困ります!!社長の肩には3000人の生活がかかってるんですからね?」

「社員、そんなにいたかな?」

「いますよ。他国の社員やアルバイト、パートを含めたら」

「じゃあ飲めないな」



言葉をなくした大嫌いな男、サカキ。



残念だな。



俺はお前より出世した。



「藤間社長、パーティであのコに会ったんですって?俳優の」

「カイですか?」

「あの子はいい子よ?前に会った時、藤間社長と知り合いなら推すように頼まれちゃったの」

「ははっ、検討してますよ、ちゃんと」

「そんなこと言って。藤間社長は素顔を見せないって本当ね」

「そんなことありませんよ。社長には全部見透かされてるじゃないですか。さてと、今日は仕事抜きで飲んでください」

「じゃあ追加で同じのいいかしら?」

「えぇ、浴びるほど」



こうして社長は上機嫌で帰った。



< 597 / 620 >

この作品をシェア

pagetop