俺様のカゴの中
それにしても随分飲んでくれちゃって…。



「210万…。こりゃ自腹か?」

「そうしてください」

「痛い出費だな。家のローンもあるってのに…」

「社長の家が大きすぎるのです」

「目指すとこは大家族だから」



カードを出して会計。



留宇になんて言えばいいんだ…。



「お前…なんで社長とかやってんだよ…」

「はぁ?」

「知らなかった…」

「そう。あっ、店つぶれた時は泣きついて来い。バイト先ぐらい紹介してやるよ」

「なっ!?」

「もう…一生使わねぇ。じゃ、元気で」



こうして俺と深見の逆襲は幕を閉じた。



アルコールが入ったカラダで家に帰るとソファーで起きてた留宇。



「お酒臭い…」

「セーブして飲んだ」

「香水の匂いする!!」

「内田社長と深見といたからな。ホストクラブに」

「両手にお花畑だね!!」

「なに怒ってんだよ…」

「今日…雷さんと付き合った記念日だったのに…。なのに雷さんはお花畑!!」



あらら…。



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