俺様のカゴの中
留宇の立場?



俺の前ではただの女だ。



家のことなんて関係ねぇ。



「私は任務を果たすだけですので」

「融通のきかねぇヤツ」

「なんと言われようと、お嬢様の保護者代理は私です。では、失礼」



マジか…。



アイツも着いてくんのか…。



嬉しそうに手を振って帰ってった留宇。



店番に戻ってしばらく、淳平が帰ってきた。



「あれ?留宇ちゃんいねぇの?」

「帰した…」

「テンション低くね?」

「ちょっとな…」

「ってか雷があんなガ…お子ちゃま相手にするってのがビックリなんだけど」



俺もビックリだ。



ちょっと付き合ったことを後悔してるけど。



「育ちがちげぇよ…」

「おしとやかだった」

「虎宇の双子の妹だ」

「そうだったの!?じゃあ令嬢ってヤツ?逆玉?」



令嬢ね…。



その時よみがえったボディガードの言葉。



留宇の立場をわかってない?



どんな意味だよ…。



< 78 / 620 >

この作品をシェア

pagetop