お泊り
あのデートから数ヶ月たって、俺達は高校生になった。

メンバーの皆も、それぞれ高校に進学した。



もちろん、藍希も高校生になった。


俺も藍希と同じ学校に通っているし、関係も健在だった。


多分…………




一生切れることのない糸だと思う…。



「あ、涼君!!おはよう!」


「おはよう藍希。今日は時間ぴったりだね。」



この通り、待ち合わせもするようになった。

毎朝、藍希の家の隣にある電柱の影で待ち合わせ。


「今日はじゃなくて今日も!!」


「嘘。昨日は2分遅れた。」


「うっ…だって昨日は寝グセが……!!」


「言い訳はいい。ちゃんと明日も時間遅れないでね。」


「…はーい……」



毎日見ててもあきない。


すっごく可愛い。



「ねぇねぇ涼君、社会の宿題やった?」


「やった。」


「見せ「だーめ。」


「あー、いじわる~……いいもん、明君に教えてもらうもん…」



藍希も、あの頃と比べてちょっとずる賢くなった…。


でも、そうなって嬉しい気もする…。
< 32 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop