「あ、そういえば…何しにこんなところ来たんですか??」


「来たら悪い?」


「いえ、悪いんじゃなくて…普通皆こんなところ来ないから……。」


「…好きなんだ、屋上。」



どうしてだろう…


この女子には、不快な感じがしない…。


普通の人間じゃないような…

どこか、変わった女……


「へぇ…私も好きなんです、屋上。」


「ふーん…ねぇ、名前は?」


「あ、私ですか?私、姫野藍希っていいます、よろしくお願いします。」



彼女は丁寧に頭を下げた。



「…よろしく。」





今日の空は、雲ひとつない青空だった。


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