一番星
「少し長くなるけど・・・」

そう言って満は話し出した。

まず始めに『拓也と付き合い始めた』って言われた。

その経緯を簡単にいうと・・・


土曜日に満がのんびりしてると拓也から電話があった。

少し話したけどお母さんに呼ばれた満は電話を切ってリビングへ。

そうしたらいきなり拓也が家にきて『お見合いはやめて俺と付き合ってください。』って親の前で告白したと。

ポカンとしてる満をよそにお母さんとお父さんは嬉しそうに拓也と話し出した。


しばらくして我に返った満は拓也を連れて自分の部屋に。

拓也がいきなり満の家にいったのは『早とちり』だったみたい。

満が慌てて電話を切るからお見合いがあるかと思ったらしい。

そしてその後色々もめたみたいだけどめでたくお付き合いはじめました!


で今にいたると。

・・・にしても拓也すごいねぇ。

親の前での告白なんて『娘さんを僕に下さい』って言いに行ったようなものじゃんね。

まぁ満の親は優しいしちょっとずれてるから大抵のことは笑って許してくれる。

今回のことも怒るとか反対とか全然なかったらしい。

結婚とか『会社は是非我社に』とか次元が違ったって満が呆れてた。


でもやっぱ恋のパワーは偉大だね。

満の表情がやわらかくなった。

っても他の人が見ても気付かないと思うけど。

それにそれ以外のことは何も変わってないしね。
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