恋口の切りかた
かしゃかしゃ、と

眼球らしからぬ硬質な音を立てて、『砕けた目玉の破片』が床の間に落ちて散らばった。


「ふえ……?」


間抜けな声を出してしまった私の前で、
霧夜は刀を投げ捨て、右目のあった場所に指を突っ込んで何かを取り出して──


今度は金属音を響かせて、何かの部品のようなモノが床の間の上に放り出された。


「よく出来てただろ、コレ」


ぽかーんと彼を見つめている私に、霧夜は何もなくなった右目の位置を散切りの前髪で隠して、ニヤッと笑って見せた。


「義眼だよ」
< 1,169 / 2,446 >

この作品をシェア

pagetop