恋口の切りかた
男の手から狐の面が地面に落ちて、硬い音を立てて砕け散った。


「ひっ!?」

そばで留玖が小さく悲鳴を上げた。


遊水と志津摩が言葉を失い、


「その顔──」

与一がかすれた声を出して、


「狐……」

俺は仮面の下から現れた、その男の本物の顔を穴が開くほど眺めた。
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