恋口の切りかた
そんな……。


がーん、と衝撃を受けて、私は泣きそうになった。


円士郎に似合わないって言われた……。

好きな人に似合わないって言われた……。


その事実がチクチクと胸を刺して、私はうずくまったまましょんぼりと膝を抱えて、


「留玖は女の格好なんざする必要ねーんだよ!」


追い打ちをかけるように、円士郎がそんなことを言うものだから──


好きな人に気に入ってもらえないんだったら、
大好きな円士郎がそう言うんだったら、


やっぱり二度と女の格好なんかするもんかと心に固く誓った。
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