恋口の切りかた
鬼之介は、そのままではもちろん人間を燃やすことなど出来ないが、
それを用いた仕掛けならば突き止めることができると言って、隈の奥の目玉をぎょろつかせて考え込んだ。


これでまた数日は眠れなくなったかな。

過労で死ななければいいが。


鳥英にはその不思議物質の調査を頼んで、

「鬼之介は、これから俺たちと一緒に芝居小屋に行ってくれるか?」

「芝居小屋に?」

「三人橋の近くの鈴乃森座だ。
もともとお前のところに寄ったのはこのためでもあったんでね」

「ボクは一刻も早く長屋に戻って天照の解明をしたいのだが」

「まあそう言うなよ。
ひょっとすると、そのカラクリを作った張本人に会えるかも知れねえんだぜ?」

「なに? ホントか!?」

「ああ」

俺は、宗助の話を思い出しながら言った。



「人形斎って野郎だ」



「人形斎だと!? カラクリ人形師の人形斎か!?」
「あの不気味な狐面の男か!?」

鬼之介と鳥英が口々に言ったので、俺は驚いた。


「二人とも、人形斎って人を知ってるの?」

留玖が尋ねた。
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