キラめく堕天使

「そうよ。

あなたはこれからゴブリンたちの置物にされようとしている。

それを見て、放っておけなくなったの」

 ふと、オレはドアの方を見た。

 閉まっている。

 アメシスを見られる光源はどこかと思ったら、アメシス自身が淡く発光しているのだ。

「君はどこから入ってきたの?

「ここにいたわ」

 オレは首をかしげた。

 すると、アメシスも、オレを真似て首をかしげてみて、クスクス笑った。

「キレイなフィックスさん。

あなたの目にも一瞬とまっていたのよ。

あたしは、あなたがここに入ってきたとき、宝石の形だった」

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