キラめく堕天使
「助けてもらったのに悪いんだけど、ピアスは見ての通り、ないわ。
ゴブリンの王様に騙し取られたの」
「ゴブリン!?」
オレは嫌悪感を込めて言った。
今しがた、オレはそいつらから逃げてきたところだ。
「そうよ。あたしのつけていたあのピアスを狙っていたの」
エレナは目を逸らせて、その目に深い哀しみをにじませた。
「ゴブリンはソニールの、あたしを堕天させる原因を作った悪魔の名前を騙ったのよ。
そうやってあたしを信用させて、牢獄からピアスを持ち出させたの」
ゆっくりと、その目をオレに向ける。
「ゴブリンのくせに巧妙に仕組んでくれたわ。
堕天したあたし達は、超低級魔族級に弱いの。
力がないの。
だから、通常、罪人以外は入れない、あの監獄に潜んでいるのが一番安全だったのよ。
けれどゴブリンはソニールがあたしを監獄の外で待ってるって騙して、あたしにあのピアスを奪わせたのよ」