キラめく堕天使

オレはまるで自分を見ているような気になった。

 オレだって、この身体を出て行けば、またもとの醜い生き物に変貌するしかない。

 アルフェは目を覚ませると、自分の手や胸元、見える限りの自分の体を見て、叫び声をあげた。

 オレは顔を背けた。

 剣を拾おうとして、落としたハズのところにないのに気付いた。

 おかしい。

 どこにもない。

 と、目を上げると、それは、アメシスの手の中にあった。

 穏便に手渡してくれているようにはとても見えない形で。

 オレは真っ直ぐに突きつけられた剣を見つめながら、考えた。

 本当の敵はアルフェなんかじゃなかったのだ。

「ピアスをちょうだい」

 
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