キラめく堕天使
 
気がつくと、シュロスの目の前に倒れていた。

「フィックスは、あなたに知識を置いていくつもりで、いらない記憶まで残して行ってしまったのね」

 言って、何か差し出した。

 グラスのようだ。

 オレは乱暴にそれを掴むと、中身を飲み干した。

 甘い感覚が舌から入り込み、頭の中に侵入して、鮮烈な記憶を蕩かした。

 どのくらい、その血まみれの景色と、それを消そうとする力が戦っているのを見ていただろうか。

 ふと、オレは自分の意識を取り返した。

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