キラめく堕天使

「記憶は消せても事実は消えないわ。

このフィックスがあなたに身体をくれたわ訳、分かったでしょう?」

 オレは頷いた。

 それから思い出して、禁帯出の魔法書をポケットから取り出し、シュロスに返した。

「そうね。必要かと思ったけど、フィックスがあなたに知識と力を与えて行ってくれたから、もういらないわね」

 指輪も抜いて返そうとした。

 と、手で制された。

「それはあげるわ」

「でも」

「あなたは、まだ人間を捨てる選択はしてないでしょう?

フィックスで、その身体でいるのなら必要よ」

 そうだった。

 オレの本体はまだ、魂を失ったまま、病院のベットで寝ているんだった。

「ルナのところへ帰らないと」

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