君のとなり
「いや、今日はちゃんと言ってきたから。」
「そっか。悠ちゃん、愛されてるねぇ~」
なんて笑ってみせると、悠ちゃんは目を伏せて少し苦笑いを浮かべた。
「じゃあ悠ちゃん、ごゆっくり~」
何とも言えないこの空間から脱出すべく、ヒラヒラと手を振ってリビングを後にした。
本当は、もっと一緒にいたいけど。
隣に座って、ずっとずっとしゃべっていたいけど。
悠ちゃんと一緒にいると、想いが溢れてきそうで。
言葉にして伝えてしまいそうだから。