グリンダムの王族
ゴード王国では、ギルバードからグリンダムの近衛騎士隊長死亡の報が届いていた。
ゴード王国から派遣した兵士はことごとく殺されたが、それはガルバ王の予定していたことだったので気にしなかった。
もとより山賊として現れた者達を、逃げ帰らせるはずはない。
兵士達はそこまで承知していたかどうか分からないが、それは王にとってはどうでもいいことだった。
大きなものを手にいれる前に、多少の犠牲はつきものだ。
王はギルバードの報告に満足したような笑みを浮かべていた。
当のギルバードは苛立っていた。
予定通り近衛騎士隊長の座を空けたはいいが、次期隊長がなかなか決定しない。
自分になるか、アランになるか。
それによって次の動きが決まる。
ギルバードはつい、アランに「隊長の座がいつまでも空いていると困るな」とぼやいた。
アランは「そうだな」と言っただけだった。
大きなため息をつくギルバードを、アランは静かな目で見つめていた。
ゴード王国から派遣した兵士はことごとく殺されたが、それはガルバ王の予定していたことだったので気にしなかった。
もとより山賊として現れた者達を、逃げ帰らせるはずはない。
兵士達はそこまで承知していたかどうか分からないが、それは王にとってはどうでもいいことだった。
大きなものを手にいれる前に、多少の犠牲はつきものだ。
王はギルバードの報告に満足したような笑みを浮かべていた。
当のギルバードは苛立っていた。
予定通り近衛騎士隊長の座を空けたはいいが、次期隊長がなかなか決定しない。
自分になるか、アランになるか。
それによって次の動きが決まる。
ギルバードはつい、アランに「隊長の座がいつまでも空いていると困るな」とぼやいた。
アランは「そうだな」と言っただけだった。
大きなため息をつくギルバードを、アランは静かな目で見つめていた。