グリンダムの王族
エピローグ
その後、グリンダム王国では、アラン・デイクライトが正式に近衛騎士隊長に就任した。

将軍も、近衛騎士隊の隊員達も彼の昇進を喜んでいた。
人々の見守る中、改めて就任式が執り行われる。

目の前で跪く騎士に勲章を授与しながら、ラルフはアランに語りかけた。

「うちの末っ子がさんざん世話になったが、子守は終わりだ。
これからは私の世話を頼むぞ」

アランはその言葉に微笑むと、「はい」と応えた。
ラルフが彼に微笑み返す。

「、、、ですが、戦は当分起こらなさそうです。
ラルフ様、カイン様、セシル様が、それぞれ、グリンダム、ゴート、ファラントにいらっしゃいます。
まさに最強の布陣です。
誰も攻め入ろうとは思いません」

ラルフはアランの言葉に、困ったように顔をしかめて見せた。

「さて、それはどうかな。
あいつらはまだまだ子供なんだ」

アランはそんな王を見ながら、穏やかな笑みを浮かべていた。
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