グリンダムの王族
クリスの背中を見送って、セシルはアランのもとに戻った。
アランはクリスの去った方を見送っていた。

「ここに来られるとは思いませんでした。気をつけないといけませんね」

セシルはちょっと笑った。

「大丈夫よ。どうでもよさそうだから。
1人で出かけたいから話を合わせてって言いにきたのよ」

「1人で、、、?
護衛もつけずにですか、、、?」

ちょっと顔をしかめてそう問いかけた彼に、セシルは頷いて見せた。

「そうしたいんでしょ。
ファラントではなかなか自由に動けないだろうから。
ちょっと気持ち分かるわ」

アランはその言葉に何も言わずにセシルを見ていたが、
やがて目を伏せると、ふっと微笑んだ。


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