グリンダムの王族
リズとの待ち合わせは昨日彼女と会った湖だった。
彼女は今日も馬と一緒にそこに居た。
そしてクリスを見つけると、笑顔を見せてくれた。

そんな彼女は、やっぱり今日も可愛らしかった。

クリスはリズと街に向かって並んで馬を歩かせながら、リズの話を聞いた。
彼女はいつもは街のパン屋で働いているとのことだった。
今日は仕事は休みの日らしい。

「パン屋さん、行ってみたいな。美味しいの?」

「美味しく作ってるつもり」

リズがちょっと笑いながら答える。
クリスは目を丸くして、「作れるの!?」と聞いた。

パンなんてどうやったら作れるのかさっぱりわからない。リズは頷いた。

「働いている人は皆、売るだけじゃなくて作るのもやるの。
私はまだこの仕事をして1年だから、まだまだだけど、
最近は私の焼いたパンもお店に出してもらえるようになったの」

「1年、、、?今何歳?」

クリスの質問にリズは「17歳よ」と答えた。

クリスは嬉しそうに、「同じだ」と呟いた。

リズもその言葉に、「同じなの?」と笑顔になる。

リズの話し方は堅苦しかった昨日と比べてずいぶん柔らかい。
そんな変化も嬉しくなる。

クリスは夢中でリズに話かけた。
街までの道はあっという間だった。
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