4人4色。
わたしはあの火事当日の搬送された瞬間以来、パパと会っていない。


ママに会うなと言われたわけではない。


けどママは多分、あんな状態のパパを見せたらわたしがショックを受けると思っているんだろう。


実際あのパパの姿を見て当分口が聞けなくなるほどショックだった。


でも、わたしも成長した。
パパに会いたいと思うし、きっと今ではパパも傷も大分回復し、言い方が悪いかもしれないが、包帯だらけでも、ちゃんと人の形をしているだろう。


今でも時々あの日の悪夢を見る。


なぜならあの火事はこの季節ごろだったから。


でも、人の形に、あたしの大好きだった時のパパに戻っているパパを見たら、毎年この季節にみるあの悪夢からも、解放されるとおもう。


いろいろと考えている間にいつの間にかあたしは眠ってしまっていて、
きっと明日は幸せな誕生日になるにちがいないと思いながら、久々に安定した眠りについた。


明日の誕生日の夜には、また眠れなくなることも知らずに。
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