噂の5人は謎多し!?
まさかの人物に思わず名前が出た。嬰治は制服姿で片手にはトランクを持っていた。
その姿をみた金村は焦りながらも嬰治に問いかけた。


「わ、儂の屋敷に入り込みここまで堂々と儂の前にのこのこと現れて……貴様何をしにきた!!?」

「先に言っただろ?俺はビジネスに来たんだ。それを買収にな!」


嬰治は涼輔を指差しながら叫んだ。


「なら勿論金は用意してるんだろうな……?」

「勿論?当たり前だろ?」


嬰治は無造作にトランクをその場に置き、中身を見せた。


「ここに1千万円ある。お前が買った奴の約3倍はあるだろ?だからこれで手うたねぇ?」


念のためにSPが確認を取ると、そこには確かに1千万円分のお金があった。SPがトランクを金村の所に持っていった。


「これで文句ないだろ?じゃあ涼輔は返してもらうからな!」


嬰治が涼輔の所に行こうとした瞬間、金村の指示で嬰治に向かって周りの他のSPが銃を撃ち始めた。


「嬰治!!!?」

「そう簡単に儂の涼輔を渡すと思ったか!?」


金村の指示でSP達は銃を撃つのを止めた。銃の硝煙でまだ嬰治の姿が確認できない状態だった。

涼輔はその様子に涙を流しながらその場に座り込んでしまった。

その様子を見て金村は不気味に笑みを浮かべていた。
< 10 / 21 >

この作品をシェア

pagetop