男子、恋をする

「そんな顔してるかしら」


「……うん。傷ついた顔」


「寿梨はこんな時ばっかり鋭いんだから。嫌になっちゃうわ」


「だって、幼なじみだもん。鮎花ちゃんが、大城くんを好きなことも、わかってるよ」


いつになく口数の多い寿梨の言葉に頭の中の混乱が一瞬で真っ白になった。


君原妹が……………俺を、好き?


何の冗談だ!!
笑えない……。
どんなにハイテンションでおどけたピエロみたいな顔した奴に全裸で言われても笑えない台詞だ。


君原 鮎花が大城 澪斗に惚れてるなんて……嘘だと言ってくれ!!


夢にも思ってなかった展開に保健室前でスパイか探偵か張り込み中の刑事のようだった俺は、まるでドッキリにハメられたお笑い系タレントのように呆然愕然と立ち尽くしていた。


ドッキリならそれでいい。
そのままテッテレーって安っぽい音楽で全てを水に流してくれっ。



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