男子、恋をする
偶然とは言え、毎回顔を合わせるタイミングが絶妙に最悪。
もうこれは、運命としか思えないくらいに……。
「精一杯頑張るはずが、端からヒロインに嫌われてちゃねぇ~」
ぷぷっとワザとらしく吹き出してみせる那津を無言でぶん殴った。
確かに。
練習前から主役がヒロインに嫌われてるなんて話にならない。
ていうか、なんで人気者の模範生徒の俺があんなダサ子に嫌われにゃならねんだよ……。
癪だな、全く。
「このまんまずっと、心開いてくんなかったりして。きゃははー」
きゃははー、じゃねぇよ。
不吉なことを言うなバカ那津め……。
それに、このまんまずっと一方的に嫌われてるってのも、すっごいムカつく。
やっぱり大城くんって素敵!
大城くんのヒロインに選んで貰えて寿梨幸せ!
……くらい言わせてやりたい。
那津のしょうもない言動に乗せられて、人気者の模範生徒大城 澪斗のプライドに火がついた。