男子、恋をする
「相性が悪いみたいだな」
ポツリと呟いた会長の声が、カチカチに凍った生徒会室に響く。
……わかってたけどさ、改めて口に出されるとキツいもんがある。
つーか……心、折れそうなんだけど。
寿梨が俺を嫌っているコトは、火を見るより明らか。
今回の件でとうとうこれは、周知の事実となってしまった。
こんなダサ子に嫌われるとは、人気者の模範生徒の名折れ。
それ以上に、大城 澪斗の心が傷だらけで痛い……。
今までずっと俺に向けられていた憧れの眼差し全てが、幻にすら思えてきた。
「はは……。ごめん、いきなり過ぎだったね」
精一杯絞り出した声は辛うじて震えず、模範生徒の意地だけが作り笑顔を無理矢理に浮かべさせる。
どんなに愛想笑いをしてみても、主役とヒロインの相性最悪という致命傷はもう変えられない周知の事実だ。
寿梨に振り払われた俺の手は、虚しく宙に浮いたまんまだった。