男子、恋をする
「だったら俺はどーなるのさ澪斗きゅん? 俺はこんなに澪斗きゅんが好きなのにー」
「ウザい。くっつくなよ」
生徒会室の隅で台本の赤ラインとにらめっこする俺に、那津が背後から飛び付いて騒ぎまくってる。
他のメンバーはまだで、ちょっと昨日の夜のコトを那津に愚痴ったらこれだ。
相変わらず頭に台詞なんて一言も入ってきやしない。
「清兄が言うこともわかるけどさー。澪斗きゅんって実は童貞で純情でヘタレだからね……。これ以上本音で素の澪斗見せたらますますジュリエットちゃんに嫌われるかも~? せっかく澪斗きゅんのバージン捧げるつもりだったのにね。にゃはは~」
にゃはは~じゃねぇよ。
童貞だのヘタレだの人の痛いトコばっか突っつきやがって……。
「でもでも。俺は素の澪斗のが好きだよー? 愛想笑いで透かしてる時より、奥手でウブで童貞な澪斗きゅんが好・き・よ」
「だー!! 触るな気持ち悪いっつーか童貞言うな…………っ!?」