空色
レオがあたしの机の上にあった提出用のプリントをとりあげた。
「ひかりちゃんかぁ、いい名前だね♪」
「ちょっ、勝手に何見てんの。しかも下の名前で気安く呼ばないで。」
「えーっ、つれないなぁ。あ、オレの名前はぁ、」
「知ってる。ってか、あんたを知らない人なんてこの学校にいないでしょ。」
「あー、そっかぁ。じゃあよろしく、ひかり♪」
そうあたしの名前を軽々しく呼び捨てしたヤツに、ドキッとしたなんてことは絶対秘密だ。
これが、あたしとレオの出会いだった。