不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
「・・・何してるのよ?」
私は、冷たくコウに話しかける。
「いや、その・・・・」
「男でしょ?はっきり言いなさいよ。」
「あ、いや・・・・ルミ・・・が・・・怒ってたから・・・謝ろうと思って・・・」
コウは、まともに私の顔を見ずに話す。
「だから、もういいって。・・・私も昼休みは、強く言いすぎたし・・・」
私は、なるべく優しい口調でコウに話しかけた。
「・・・本当に怒ってない?」
コウは、恐る恐る、私の表情を確かめる。
「・・・うん。怒ってないよ。」
私は、コウにやさしく微笑みかける。