不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-

「・・・大丈夫?」


私は、田村ジュンに話しかけてみる。


「何が?」


田村ジュンは、そっけない。


「いえ、何でもないです・・・」


私は、それしか言えなかった。


「ルミ、私達も帰るね・・・コウくん、ジュンくん、バイバイ。」


さくらと美咲も何度もコウとジュンを振り返りながら帰っていった。


さくらと美咲の拒否されながらも気にしない性格にちょっと関心する私。


しかも、すでにコウくん、ジュンくん呼ばわり。


(・・・確かに2人とも、身長も高いし、カッコいいしね。)


あらためて2人を眺めて、悔しいけど、私は、納得する。


「・・・まぁ~・・・コウに助けられたのはちょっとシャクだけど、実際、助かったよ。ありがとうね。」


私は、素直にコウにお礼を言う。
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